2度延期の消費増税、首相「予定通り行う考え」

~「庶民の痛み」をわからないのだな、政治家は。いっそ「AI」に政治を任せたらどうなんだろう。

 

 安倍首相は5日、読売テレビの番組に出演し、2019年10月の消費税率10%への引き上げについて、「予定通り行っていく考えだ」と述べた。

 当初15年10月の予定だった引き上げは、首相が景気失速への懸念から2度延期している。内閣支持率の下落で与党内からもアベノミクスへの批判が出ており、財政再建に取り組む姿勢を強調した。今後の経済運営については「企業に働きかけて賃上げし、デフレからの脱却を目指したい」と述べた。

2017年08月05日 18時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun

 

 本当に、今の政治家は、検証が苦手らしい。政治のトップの安部総理がそうなのだから、どうにもならない。自分の批判に正面から答えず、持論だけ延々と述べ、都合の悪いことは恫喝と圧力とごまかしでなかったことに。そんな人から「消費税率10%への増税」は必要不可欠と言われても、そうですか、とならない。

 企業は内部留保をためつづけ史上最高益を出しながら、「未来はわからない」と給与アップを「ごまかし続け」、「今の変化」の望む「庶民」の切実な思いを無視続ける。なんと似ている両者の感覚。過去最高を記録し続ける「国家予算の支出」。膨張し続ける「必要経費」を検証も出来ていないまま、(民主党政権時の他人批判は出来ても。)それを是正できず、社会保障を削り、増税をし、「とれる庶民の懐」を当てにする。過去の「やりかた」の踏襲。原発中心のエネルギー政策の推進と東日本大震災の際の福島の原発破壊・爆発事故。その原因解明と検証のされないままの原発再稼働。それを、また、我々は選挙で是認してきた。

 対する民進党。瓦解が目の前。前原氏も枝野氏も、自分の過去の検証すらできないままなことに頬被り。保守のエースと呼ばれる細野氏は、政治観も大局観もなく、憲法改正をはじめとする信条も自民党の変わらず、自民党に「入党」したら、と思うが、その口からは「二大政党制をもう一度」というから、おかしい。自分の器を知らなすぎる。「中心」になれないものが、外に出て「中心」になれるわけがない。「修羅場をしらないおぼっちゃん」なんだな、これが。選挙で負けたら出て行くしかないと言われる前原・枝野両氏にそんな覚悟があれば、もっと前にそうしていたし、何かが変わっていただろう。他人の批判しか取り柄のない両氏に、誰も期待しない。そして、それを肌で感じられない悲惨さ。

   与党も野党も、「少しでも生きやすい世の中を」という庶民の感覚とあまりに遠いところで「やりあうふり」をしているようだ。貧しい所から、自分の政治信条を作り上げた「田中角栄」のような政治家の出現を望むのは、もう無理か。

 そうして、また、庶民の暮らしは苦しくなる。所得が増えることのないママ。減らされた分も十分に戻ることのないママ。希望はいづこに。いっそ「政治」というものをスパコンを改良した「AI」にやらせた方が、納得できる政治になるのではなかろうか。