西武・菊池「反則投球」の波紋 NPB「何度も注意」に鈴木投手の生を見る。

~「反則すれすれ」は工夫と呼べるのか。

     そこに西武菊池投手の倫理観を見る。

  西武の菊池雄星投手の「反則投球」を巡り、球界に波紋が広がっている。球団側は「なぜ今になって」などと判定に反発。一方の日本野球機構(NPB)側は、審判員がこれまで菊池本人や投手コーチに複数回注意していたことを明かし、「野球規則通りに判定した」としている。今季12勝で防御率もリーグトップに立つ左腕にとっては、思いがけない「難敵」の出現だ。菊池投手は「言いたいことはあるが、我慢して前に進まないと」と話すが、7月下旬以降、複数回にわたって注意と説明をしたが、フォームは改善されなかった。今月17日の楽天戦でも、宣告前の一回に1度注意。また、18日以降にも球団側に説明していたという。鈴木葉留彦・球団本部長も「(菊池)雄星だけですかと思いたくなる」と、25日、NPBに質問書を提出した。(朝日新聞 吉村良二、松元章 2017年8月25日21時49分)

 

 西武球団含め菊池投手も「プロ」ではないな、これが第一印象。子供に夢を与える事を標榜するプロ野球が、「反則すれすれ」の行為を工夫とし、注意されても「無視」。あまつさえ、それを不服と文句を言い、球団にいたっては「菊池)雄星だけですか」にはあきれる。一時の盟主を目指した姿は、そこにはない。

 子供が親によく言う。「みんな・・・・している」。「おれだけ注意される。」これに対して、昔の親は、「みんな・・・は関係ない。うちはうち」「おまえだけ・・・・。所詮、悪いことをしているから怒られる。言い訳するな」と怒られた。今とは、真逆だ。そんな「子供と親」の姿を垣間見る。

 鈴木投手は、ルーキーの頃、時のコーチの大久保氏の注意を、「何を偉そうに」という態度で「無視」し、大久保氏に叱責・こづかれ、大久保氏は「首」に、鈴木投手は「おとがめ無し」という行為も思い出された。素直でないなら、どんどんやったらいい。規則なんだから。

 正々堂々の精神の中、工夫をし力を見せ合う、それが「プロ」ではないだろうか。今季12勝で防御率もリーグトップに立つ左腕には、その成績にも、これで泥が付いた。彼には、社会人としても、世の厳しさを伝え、お仕置きもいるのかもしれない。今なお「わがままな」子供なのだから。