日大アメフト部内田監督「14分の自供テープ」を独占公開

~スポーツだけが清廉潔白という幻想は捨てよう!

 

  5月6日、関西学院大学との定期戦における悪質タックルが大きな批判を受けている日本大学アメフト部。22日の会見で宮川泰介選手(20)は、内田正人監督(62)から反則行為の指示を受けたと明かしたが、内田監督自身が試合直後、「僕、相当プレッシャー掛けてるから」などと反則プレーの指示について“全面自供”していたことが分かった。

週刊文春」取材班が入手した「自供テープ」は14分に及ぶ。そこには関学大との試合後に行なわれた内田監督の囲み取材の模様が収録されていた。

「やっぱ、今の子、待ちの姿勢になっちゃう。だから、それをどっかで変えてやんないと。練習でも試合でもミスをするなとは言わないですよ。ミスしちゃダメよ、反則しちゃダメよと言うのは簡単なんですよ。(中略)内田がやれって言ったって(記事に書いても)、ホントにいいですよ、全然」

 悪質タックルについては「あのぐらいラフプレーにならない」と答えた上で、「宮川はよくやったと思いますよ」と評価していた。 

 さらには関学の鳥内秀晃監督の「あれ(悪質タックル)で試合を壊された」とのコメントを聞かされ、こう言い放っている。

「よく言うよ、何年か前の関学が一番汚いでしょ」

 5月24日(木)発売の「週刊文春」では「14分の自供テープ」の内容に加え、日大の最高権力者、田中英寿理事長を直撃した際の一問一答など、6ページにわたって日大問題を特集している。(2018年5月23日 16時0分文春オンライン

 

 スポーツは清廉潔白と誰が言ったのか?そんな幻想は「大人」が作ったものだ。きっと。「つぶせ」→(上級生の言葉として)選手を壊せということ。そうだったのか。監督の「直接の言葉」ではないのか。もし直接の言葉だとしたら、「つぶせ」ってどんな意味?と普通の関係ない我々のような人間は考える。それを、すぱっと「こんな意味しかない」と決断できるのは、「常日頃」から、それは使われており、「共通のワード」になっているのではないか。アメフトはそういう「スポーツ」なのでは?ということを考えていた。「アメフト」だけでは、ない。大相撲の暴力問題。中高校の部活動でのいじめ。中学校の「いじめ」の多くは、部活動の「人間関係」から生まれるのは、暗黙の了解事項。スポーツが清廉潔白なら、なぜ、そうなる?

 今、管理職になる人間の大多数は「運動部」である。バスケットは、普通に生徒のほっぺたを往復びんた、間違って鼓膜を破り、でも、「出世」が「予定事項」だから、「問題にもならない」。その学校が荒れていて、売りが「部活」で勝てているから。スポーツは、教育現場では「出世」の道具なのだ。

 また、今、ヒーロー扱いの「正直な勇気ある学生」扱いの、あの「学生」。本当に「きれい」なのか。「スポーツ」の中にいて、そんな人はいないのだ。「追い込まれて」断れなかった?「追い込まんだ」方はもちろん悪い。が、「追い込まれて怪我をさせた」、その瞬間、何も考えられなかった、その理由が「追い込まれていたから」。

 かわいそうだ、で済むのだろうか。20歳の大人に。追い込まれたら、「人を殺し」、何も考えられなかった、という人を、本当に許せるか?

 スポーツの光と影の部分を、きちんと見つめるべきである。幻想は他人を不幸にするだけである。勧善懲悪だけでは、大切な何かを見失う。

 もちろん、日大の「前監督」は、大学から去るべきである。ただ、前監督の「よく言うよ、何年か前の関学が一番汚いでしょ」という言葉も、きちんと受け止めるべきである。因果応報。怨念・憎しみの負のループ。きちんと見つめて、歩くべき方向を変えなければ、何も変わらない。この場合、喧嘩両成敗とは、どういう結果をもってそういうのか。