「農業アイドル大本萌景さん 」の死、背景にパワハラと遺族が所属事務所を提訴へ

~16歳の自死。その原因は、果たして所属事務所だけなのか?

 愛媛県で「農業アイドル」として活動していたグループ「愛の葉Girls」の大本萌景(おおもと・ほのか)さん。16歳だった2018年3月21日、死を選んだ。

景さんは2015年、愛媛県を拠点とし、農業の魅力を訴えるアイドルグループ「愛の葉Girls」のオーディションを受けて合格し、同年7月からグループのメンバーとなった。

グループは土日を中心に物販やライブなどのイベントなどで活動し、集合時間が早い時は午前4時半で、遅い時は解散が午前2時ごろになることもあった。イベントでの拘束時間は平均で12時間を超えていたという。このほか、週に3~4回のレッスンがあった。

萌景さんが県立の通信制高校に進学した2017年4月以降は平日の日中もイベントで拘束されるようになり、日曜日の登校日も仕事で欠席せざるを得なくなった。

学業との両立を求め、過労も覚えるようになった萌景さんは再三にわたり休暇を求めたが、「お前の感想はいらん」などという高圧的な言動を受けて相手にされなかったといい、周囲に「辞めたい」と口にするようになった。

2017年6月、萌景さんは辞意を伝えた。事務所側が「全日制の高校に行った方が休日のイベントにも出られる」「お金の心配はせんでええ」と持ちかけたことで、萌景さんは翻意し、2017年12月に通信制高校を退学。翌年度から全日制の私立高校に入り直すことを決めた。2018年2月、私立高の入学金3万円を事務所に借りて納入した。その後、制服代などとして約7万円を借りた。

萌景さんのことを心配した母親は同年3月17日、事務所側に「契約の満期となる2019年8月末で、御社との契約を終えたい」と伝えた。

そして3月20日、高校に納付しなければならない残りの12万円を借りるため萌景さんと母親が事務所に出向いたところ、貸し付けを拒否された。その夜、社長からLINEで萌景さんに通話があり、「辞めるなら違約金として1億円払え」と言われたという。萌景さんは翌日朝、周囲に「社長に裏切られた」などと話した。その後、自室で死を選んだ。

BuzzFeed Japan  最終更新:10/11(木) 16:21

 

 一言、「えっ今?」である。このブログであったか、その前のブログであったか、この若い女性の自死について記した記憶がある。それぐらい、「昔」の出来事である。と思ったが、実は、今年の3月の出来事だったか。時間は、かくのごとく「無情」である。ところで、この大本萌景さん の写真。とても笑顔がまぶしい、可愛らしい女の子である。どうして、そんな女の子が自死を選ばなければならなかったのか。もう一度、考えてみたい。

〈1〉地下アイドル全盛の時代。「芸能界」が非常に身近に「思える」ようになった。

   果たして、本当か。地下(地域)アイドルは、地域アイドルであることで満足で

   きる、そんな覚悟があるのか。「現実」を受け入れているのか。かの「事務所」

   は言う。「本当に農業への思いがないと続かない。」「アイドルになりたいだけ

   の人はすぐやめる」

    16歳の女の子(中卒の子)が、農業を心から応援する為、「仕事」して「ア

   イドル」を志す人がどれくらいいるか?「アイドルになりたい、きっかけをつか

   みたい」と応募する人がほとんどであることぐらい、予想がつく。それを「志が

   ない」とうそぶく「事務所」が、大人して「子供を見守り、育てる」つもりがな

   いのは明らかだろう。それを、さも、まっとうな「会社」に見えるようにしてし

   まう所に「マスコミ」や役所(役所)の大きな責任がある。

〈2〉母親の、いくつもの「常識外」の見識。社会性のなさ。

    まず、地域といえど、いづれ社会に出る為の「準備期間」である中高生時代の

   大切さ、危うさ、をこの母親から感じない。誰でも「煌びやかな世界」にいける

   わけでもない。そうでなかったとき、どうするか、あるいは、煌びやかな世界に

   行けたとき、その世界は、どんな世界か。それを、伝えたのだろうか、親とし

   て。子供の「感情」だけでなく、考えなければならない「大人としての責任」

   を、この母親から感じない。「子供を守る」という意識の欠如。    

   「事務所側に「契約の満期となる2019年8月末で、御社との契約を終えたい」と

    伝えた。そして3月20日、高校に納付しなければならない残りの12万円を借りるた

   め萌景さんと母親が事務所に出向いたところ、貸し付けを拒否された。」と言う

   が、ある意味、当たり前だろう。「辞める」という人間に、なおかつ「貸付金」が

  ある人間に、お金を貸すほうがどうかしている。それを、「おかしい」と思えない

  母親も「常軌を逸している」。この「常軌を逸した」感覚が、娘を死に至らしめた

  と言えなくもない。もちろん、この事務所の「ブラック」の部分が、一番の原因だ

  ろうが。今の学校もそうだが、無責任な「友達教師」「友達家族」が起こした悲劇

  といえないだろうか。「裏切る・裏切らない」の前に、社会で生きていく事の厳し

  さを「教えられない」大人に、一番の責任があるのではないか。そう思えるのだ

  が、どうか。母親が言う「真実を知りたい」。その「真実」とは何か。自分に都合

  のいい「描写」か。それとも「都合の悪い事実」をも含めた「真実」か。よくある

 「常套句」でもある「真実を知りたい」。その覚悟が無くては、「真実」は何も生ま

  ない。