北海道の教員採用試験、小学校で「初の1倍台」。どうなる学校現場。医大だけではない!「不公平採用」

~ブラのひもの跡掻きながらの女性教師。そんな人を救う「特別受験制度」は公平か?

 

 今日の職員会議のこと。本校には臨時採用で教える教員が2名(うち音楽1、体育(特別支援1))がいる。会議の最後に、校長がこの2名の結果に触れる。1名の音楽教師に対し、「皆さんの多くはご存じだと思いますがT先生は見事、2次試験もクリアされ、来年は晴れて正教員として・・・」。その時、もう一人のS教諭。服の中に手を入れブラの跡でも掻きながら「不満そう」に聞いている。この教師は、この同じ臨時採用の教師や、病気がちな教師の悪口を率先して言っている人だ。まあ、校長には、上手に取り入り、1年生の担任をすることができた。3年目である。3年目の今年も1次試験もクリアできず「残念」と思いきや、北海道に今年から行われる、臨時採用3年以上の先生に限り「特別選考試験」を受けることになった、と報告。彼女、満面の笑みである。なぜなら、その試験、「試験」がないのだ。わけのわからない「指導案もどき」を提出するだけである。彼女。合格を「確信している」らしい。

 北海道の今年の採用倍率、小学校で1倍弱、である。中学校でも2次試験の半分は合格したのである。件の彼女、中学校しか免許がないので、中学校の採用を目指している。1倍から2倍程度の競争で、1次試験も受からない人を、救う事が公平なのか?1次試験を何度やっても通らない人を教師にしていいのか。しかも、その人はろくに@勉強」もせず(出来なかったのではない)、冬は17:00には1日中スキー三昧。夏は、陸上部を持ちながら、そこに着ていた「外部コーチ」と、市内で同棲!うまくいかなくなり、保護者や生徒に「?」となり、「校長に相談」。結果、外部コーチを「辞任」させる。生徒は「どうしていなくなるの?」と多数聞きに来たそうだが、理由は、当然言えず「年限」だからと説明。たいして魅力的な姿態ではないのだが、上手なのだ、「女」を使うのが。また、3年も臨時採用したからといって、1次試験を突破し2次試験不合格の人を差し置いて、そんな選考が、公の試験の選考で許されるのか、まずは素朴に疑問に思う。

 まあ、魅力のない職業になっていることも、そんな「人材」を採用せざる得ない元凶であるが。残業は無制限(若いうちはなおさら)、部活動での休日出勤(毎回)は拒否権無し、PTAが任意団体でありながら、教師は加入が強制、深夜勤務はざら、担任は、いじめ対応など失敗すれば即首、でも担任手当無し。「ずるい人」「学閥」での昇進試験。給料は減り続ける。・・・今、一番子供にさせたくない職業かもしれない。自分が「誇り」をもって突き詰めてきた職業なのに・・・。まあ、いくつになっても「心の平衡」に苦労する職場ではあるが。

 国は、不適格教員を排除することを目的に「免許更新制度」を始めたが、その目論見通りにはいかず、多くの教員が「更新せず」野ざらしになった。(許更新制度ができて教員免許を所持していても、10年過ぎて免許が失効している人が多い。更新費用も数年に1度試験費用2~3万円、勤務地によっては、2日間の宿泊費、交通費、合計10万円くらいすべて自腹なのだ。それで、更新しない人が急増した。試験は難しくなくほとんど合格するのだが・・・。)その結果、中堅層の臨時採用どころか、10年以上現場から遠ざかっている人の臨時採用もたりず、果ては、「特別任用(免許が執行しても1年限定で採用する)」制度や、前述の「特別選考試験」などあの手この手でつぎはぎ政策を打ち出している。その結果、どうなるか。

 「ブラのあとを掻きながら会議に出る若い人」を採用することになる。

 私の尊敬する「「悩める教師を支える会」の会長を務める諸富祥彦さんは言う。「親の年代が上がっているなかで20代の新卒教師が担任をするのがそもそも無理なんです。40代の保護者から見て20代は子供にしか見えず、至らないところがあれば文句を言いたくなる。でも学校は人手不足で若手を担任にするしかない。なり手がないなか、現場に飛び込む若い教師が気の毒です」と。

 ただ、深刻なのは、それだけではない。採用される「若い教師」の「心のレベル」の低下こそ、深刻なのだ。この国は「教育に金をかけない」と、よく言う。そのつけが、「ブラ掻き教師」類の大量採用なのだ。しかも、その基準が公平ではない。医大だけではないのだ!「不公平な採用」。

 憂うべき未来。もう始まっているのだ。教育の「闇」はますます深くなっているのかもしれない。